校長室だより

3月

今年度もあとわずかとなりました。
学校の周りも、春の訪れを感じます。

3月13日(水)に、多数のご来賓の臨席のもと、卒業証書授与式を挙行いたしました。小学部4名、中学部5名、高等部14名、計23名の卒業生が巣立っていきました。卒業生全員が式に臨むことができ、本当にうれしく思いました。一人一人に証書を授与しましたが、緊張しながらも、大変いい表情で受け取ってくれました。卒業の喜び、今までの頑張りに対する達成感、卒業後の生活への決意など様々な思いがあったことと思います。
式辞では、富山大学名誉教授の横山泰行先生の著書「のび太という生き方」を引用して、はなむけの言葉を贈りました。困難にぶつかったときは遠慮せずに相談して助けてもらってほしい、少し手伝ってもらいながら自分の力を信じて取り組むことでチャンスが訪れ、道が開けると伝えました。これは、本校の目指す子ども像の一つである「もてる力を十分に生かして、必要な支援の下に自立的な生活を営もうとする児童生徒」につながると思います。
高志支援学校が、いつまでもドラえもんの存在で、とっておきのひみつ道具を準備していることを約束しました。
卒業生一人一人が新しい環境、ステージで輝いてくれることを願っております。
今まで、卒業生を温かく見守り励ましていただいたことに深く感謝申し上げます。

在校生は、22日(金)には修了式を行いました。4月には一つ上の学年に進級をします。先輩が卒業し、寂しい気持ちもあると思いますが、次は自分たちがリーダーとなって、新入生とともに明るく楽しい学校を作っていってほしいと思います。

1年間、本校のホームページをご覧いただきありがとうございました。
来年度も、児童一人一人が成長・活躍できるような教育環境の整備に努めていきたいと思います。そして、ホームページには、随時、学校の取組や子どもたちの活動の様子を掲載していきます。

今後ともご指導ご支援賜りますようよろしくお願いいたします。
              学校の中で見つけた「春」

 

 

 

2月

立春が過ぎましたが、まだ寒い日が続いております。少しではありますが、連日降雪も見られ、「早春賦」の歌詞が思い出されます。
しかし、学校では、寒さを吹き飛ばす温かく素敵な出来事がたくさんありました。いくつかご紹介いたします。

<高志支援学校後援会「新春の集い」>
橋本 淳後援会会長様、初代会長の中尾哲雄様、理事、相談役の皆様、富山県リハビリテーション病院・こども支援センターの皆様に多数ご出席していただきました。学校側からは、後援会から助成していただいている事業(こども支援センター夏祭り、全国ボッチャ選抜甲子園派遣、芸術鑑賞会)について報告いたしました。食事をしながら、学校のこと、児童生徒のことについて歓談することができ、盛会裡に終わりました。高志応援団がたくさんいらっしゃることに感謝するとともに心強く思いました。

<県民会館出前公演>
県民会館のご厚意で「ホール公演などで招聘したアーティストを文化ホール以外の会場に派遣して演奏活動等を行う」という目的で本校に来ていただきました。ソプラノの大森智子さん、ピアノの田村 緑さんによる公演です。透明感あるやわらかな歌声、やわらかなピアノの音が響いたとたん、音楽室がコンサート会場に一変しました。音に敏感な子どもたちもいるため少し心配しておりましたが、体全身で音を受け止め、心地よく聴いていました。オペラの世界に浸り、音楽の魅力をたっぷり感じることができました。

<朝乃山関の訪問>
朝乃山関と付き人の朝鬼神関、後援会の青木理事長様が来校されました。始まる前から、広くて寒い体育館は児童生徒、職員、保護者で超満員になり熱気にあふれていました。
児童生徒会主催で交流会を開催しました。質問タイムでは、子どもたちの素朴な質問に一つ一つ丁寧に答えていただき、時には会場中が笑いでいっぱいになる場面もありました。親善相撲では、豆力士に胸を貸していただきました。児童生徒は得意技で対戦し、大満足でした。大きなお相撲さんと直に触れあいパワーをもらうことができました。

どの事業も、子どもたちはもちろん、職員も心豊かになり、明日からの活力につながったと感じております。開催するにあたってご尽力いただいた関係機関、関係者の方々に厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。

 

 

 

1月

明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします

3学期が始まりました。8日には、数人の欠席者がありましたが、ほとんどの児童生徒が登校し、うれしく思いました。
今年は、亥年。
始業式では、子どもたちに向けて「十二支の中で最後の干支であり、最初の子(ね)にバトンタッチする大切な役割をもっている。また、5月からは新元号に改められることから、今年は次の時代に引き継ぐ重要な年である」「いのししに象徴されるように勇気とチャレンジ精神をもって進んでほしい」と伝えました。
早速、教室や廊下に書き初めや抱負が掲示されました。新年を迎えて気持ちを新たにしている様子が見え頼もしい限りです。
学校では、今まで構築してきた成果をまとめるとともに課題を検討し、その年、その時代に合った内容を実践していくことが重要だと考えます。教職員一人一人が主体的に思いを発し、合意形成をし、チーム学校としての教育活動を推進していきたいと思います。

本年もご指導ご支援いただきますようよろしくお願いいたします。

 

 

12月

芸術の秋(冬)2                                           

師走に入り、富山市では初雪が観測され、いよいよ本格的な冬がやってきます。終業式まであと一週間となり、どのクラスにおいても2学期のまとめを行っております。校内の掲示板はクリスマスの飾りで華やかになっております。
さて、先日、「芸術鑑賞会」を開催しました。これは、本校の児童生徒に本物の芸術に触れさせたいという強い希望を後援会にお願いし、事業として立ち上げたものです。平成27年度から始まり今年度で4回目を迎えました。

今回は、名古屋にある人形劇団むすび座さんをお呼びしました。『1・2・3かく・4かく◯』『だってだってのおばあさん』の2本立てで上演していただきました。
小学部から高等部まで生活年齢に幅があること、発達段階も様々であることから、児童生徒全員が楽しめるかどうか不安もありましたが、公演が始まるとその心配もどこかに吹っ飛んでしまいました。
子どもたちは、一人一人感じ方は違いますが、人形そして演者の動きや言葉に魅せられ、心動かされ、楽しく豊かな時間を過ごすことができたように思います。翌日、小学部の児童と話したのですが、「爆笑! おかしすぎてヤバかった」「ネコがかわいくて元気で…」「おばあちゃんが5歳になって…」などなど。話が止まらず、まだ人形劇の世界に浸っていました。
改めて、本物の芸術、生の芸術に触れる大切さを感じた次第です。
むすび座のみなさん、後援会の皆様、ありがとうございました。深く感謝申し上げます。

12月25日から、冬休みになります。今年は祝日の関係で22日から休みに入ります。
子どもたちには、健康で安全に過ごしてほしいと思います。また、クリスマスやお正月など、この時期でしかできない経験もたくさんしてくれたらと思います。
今年、ご指導ご支援賜りましたことに深く感謝申し上げます。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

11月

芸術の秋

日毎に寒気加わる時節となり、本校でもファンヒーター、集中暖房の準備をいたしました。
さて、学校では、芸術の秋にふさわしい行事がたくさんありますが、念願だった「ゆめ水族園」を実施することができました。これについてご紹介いたします。

「ゆめ水族園」は、セイコーエプソン株式会社の社会貢献活動として行われているものです。プロジェクションを使った映像表現により、体育館の天井、壁、床など一面が水族園に変わり、壮大で幻想的な雰囲気に包まれました。ゆったりとした穏やかな気持ちになり、夢の空間にいるような感覚を味わうことができました。

保護者の方々にもご案内したところ、たくさん来校され、楽しんでもらえました。児童生徒、保護者、職員が同じ体験そして感動を共有することができました。子どもも大人も素敵な時間を過ごすことができ、学校全体が一体になったように思います。

1日開催(9:00~15:00)だったため、子どもたちはそれぞれ自分のペースで体験することができました。観るだけにとどまらず、自分から働きかける子どもが多く、興味関心の広がりや深まりがみられました。また、恐怖や不安から、体育館に入るのを躊躇していた子どもが、時間をかけて何回も挑戦することで最後には十分堪能している様子もありました。「やった!」「面白かった!」など、成功体験で終われたことに価値があると思われます。参加した者全員が笑顔、満足顔で閉園を迎えました。

スタッフさんから、「技術に心を付けて提供する」「空間を作るだけではなく、人が集まり、はじめて水族園になる」「人が主役となり、気持ちが伝わる」というお話がありました。
教育も同じです。知識や技術を指導するだけではなく、授業を一緒に作り上げ、学びあうことが重要だと思います。様々なことを感じさせていただいた、教えていただいた「ゆめ水族園」でした。
セイコーエプソン株式会社ならびに携わってくださったスタッフの皆様に厚くお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

 

10月

朝晩は冷え込み、立山では初冠雪も報告されました。学校の周りの木々も色づき始め、秋の深まりを感じております。

10月20日(土)に学習発表会を開催いたしましたところ、お忙しい中、ご来賓、保護者の方々にご来校いただき感謝申し上げます。学習発表会は、児童生徒にとって、日々の学習で学んだことを発表する貴重な機会であります。一人一人が自分の役割を立派に果たすことができ、成長につながったのではないかと思います。初めての経験であった小学部1年生も元気に発表することができ嬉しく思います。
多くの励ましやお褒めの言葉を頂戴し、この場を借りて厚くお礼申し上げます。
また、PTAバザーでは、保護者の方のアイディア溢れる飾り付け等で当日は大盛況でした。ご協力ありがとうございました。

10月31日(水)には、セイコーエプソン株式会社による「ゆめ水族園」を実施します。プロジェクションを使った映像表現により、体育館の天井、壁、床など一面に映像を映し出し、不思議な水の中の世界を体感できるものです。子どもも大人も今から楽しみにしております。

最後に、外壁改修工事が始まりました。工事期間は12月末までの予定です。足場が組んであったり、工事車両が出入りしたりしておりますので、ご通行には十分ご注意ください。
ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いいたします。

 

 

9月

風が心地よく、日に日に秋の色が増してきました。実りの季節ですが、学校の中庭でも、柿、りんご、どんぐりが台風や豪雨にも負けず実をつけております。
2学期が始まり、3週間が経ちました。夏休み中、静かだった校舎がにぎやかになり活気づいています。

さて、9月19日(水)に書架等の贈呈式を行いました。本校で小学部1年生から3年生の3年間学ばれたお子様のご両親から、学校に何か寄贈したいとお話があり、お受けすることにしました。お子様は就職されて頑張っておられましたが、不慮の事故で亡くなられました。短期間ではありましたが、たくさんの思い出がある本校の子供たちに是非ということでいただくことにしました。
子供たちが日々見たり触れたりすることができるものとして、からくり時計と書架にいたしました。時計は児童生徒玄関に設置してあり、毎日温かく迎えてくれることでしょう。本は子供たちが大好きで読書することで心豊かにしてくれることでしょう。
貸し出しを開始したところ、さっそく借りる児童生徒がおり、「貸し出し中」のカードがたくさん並び、うれしい限りです。
ご家族の学校への想いに深く感謝いたします。その想いに応えられるような魅力ある学校づくりを目指していきたいと思います。

さて、校内では10月20日(土)に開催する学習発表会に向けて始動いたしました。各学部各グループでステージ発表や展示の練習及び準備に取り組んでいます。当日は、子供たちの学習の成果をご覧いただき、激励してくだされば幸いです。

 

 

8月

お盆が過ぎ、暑さも幾分和らいできたように感じます。
夏休みもあと一週間余りとなりました。子供たちが始業式に元気に登校してくれることを願っています。
2学期は、一年のなかで一番期間が長く、また気候的にも過ごしやすい時期です。学習発表会など大きな学校行事も含めて、充実した学習活動が展開できるよう教職員協力をして支援していきたいと思います。

さて、8月8日(水)に東京で開催されました「全国ボッチャ選抜甲子園」に生徒4名が出場してきました。大会当日は、台風が近づいており雨模様でありましたが、会場である港区スポーツセンターは施設設備が整備されており、大変良い条件のもと試合をすることができました。
生徒たちは、全国大会という未だかって味わったことのない緊張感のなかで、練習の成果を十分に発揮することができました。タイブレークの末、惜しくも予選リーグで敗退となりましたが、最後まであきらめず粘りをみせたことは、勝利に値する経験だったと思います。選手たちの底力に感動いたしました。
子供たちの可能性を引き出し、生涯豊かな生活を送るためのきっかけとなればと挑戦してきましたが、可能性は無限であること、肢体不自由があっても競技スポーツは大変重要であり、子供たちを成長させてくれるものであることを再認識しました。この取組の成果をしっかり検証し、今後の学習活動に生かしてまいりたいと思います。
藤井友里子様を始め、後援会、PTA等、様々な面でご理解ご支援していただきましたことに厚くお礼申し上げます。試合内容など詳細については、記事をごらんください。

8月下旬から、体験入学を学部ごとに行います。本校教育について理解を深めてもらう機会とするとともに、就学・進路先を考えるための一助となればと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

 

7月

北陸も例年より早く梅雨明けをし、毎日猛暑が続いております。
この度の西日本豪雨で被災された皆様には、心よりお見舞い申し上げます。

さて、20日に第1学期終業式を行いました。欠席者が少しいましたが、本校・高等部こまどり分教室とも、無事迎えられたことをうれしく思います。児童生徒には、日常の生活ができることに感謝をして、充実した夏休みを過ごしてほしいと話をしました。1学期の間、学校や子どもたちへのご指導ご支援賜りましたことに厚くお礼申し上げます。

終業式後、「第3回全国ボッチャ選抜甲子園」壮行会を開催しました。最近は全国大会出場の機会があまりなく、初めて経験する子どもたちも多かったことと思います。高志支援学校後援会会長である橋本 淳様(サクラパックス株式会社代表取締役社長)から激励の言葉及びユニフォーム贈呈をしていただきました。児童生徒会有志による応援団のエールもあり、大いに盛り上がりました。
大会に出場する4名の選手は、体育の授業、放課後等で練習を重ねてきました。また、リオパラリンピック銀メダリストの藤井友里子様を招へいしての講習会で厳しくとも温かい指導を受け、技を磨いてきました。
本番では、高志の代表として、気負うことなく自然体で競技に臨んでくれることを信じています。
熱い声援をよろしくお願いいたします。

後援会で作っていただいたユニフォーム 全校児童生徒のメッセージが入った応援旗

 

 

6月

「第3回全国ボッチャ選抜甲子園」出場決定!

 梅雨に入り紫陽花が一層鮮やかに映える頃となりました。中庭のバラも柿の木の下で大輪を付けております。
今年度の新しい事業の一つとして掲げておりました「全国ボッチャ選抜甲子園」にエントリーしておりましたところ、見事選抜され、出場が決定いたしました。エントリーに至るまで、保護者の皆様、後援会の皆様には、ご理解と多大なご協力・支援をいただきましたこと深く感謝いたします。
大会は8月8日(水)に東京で開催され、本校から4名の選手が出場します。選手だけではなく学校全体で盛り上げ、大会当日、選手が自信をもって競技に臨めるようバックアップしていきたいと思います。大会に参加することで、ボッチャの競技力が向上すること、そして他県の選手たちとの交流が深まることを期待しております。
大会まで1か月半あまりと短い期間ではありますが、本校の同窓生であるリオパラリンピック銀メダリストの藤井友里子さんを招聘した講習会、強化練習会、壮行会等を予定しております。
高志支援学校の新しいチャレンジが始まります。皆様の熱い応援をよろしくお願いいたします。

さて、高等部2、3年生は、6月4日から22日まで第1回就業(生活)体験を行っています。これは、職業生活や社会生活に必要な基本的知識や技能を身に付け、進んで社会参加していく能力を培うことを目的にしたもので、年に2回実施しています。生徒の卒業後の進路先を決定するうえで大変重要な活動の一つです。一人一人が主体的に取り組み、実りある体験になることを願っております。成果と課題を検証し、2回目の体験に生かしていきたいと思います。受け入れてくださった事業所様には深く感謝申し上げます。

今後とも、ご指導ご支援を賜りますようよろしくお願いいたします。
学校に咲いているラベンダーとバラが校長室を華やかにしてくれています。

 

 

5月

サツキやつつじの花が色鮮やかな季節となりました。
新年度がスタートして1か月あまりが経ちました。校外学習や運動会の練習が始まり、校内は活気にあふれています。

過日、PTA総会、後援会総会が開催され、今年度の事業及び役員体制等を審議し、それぞれ新会長が承認されました。新会長から、「今までの伝統を引き継ぎ、できる範囲で貢献していきたい」「この学校について学ぶところから始め、学校の未来に向けて活動していきたい」と抱負が述べられました。また、前会長より、「新しい感性で、会の活性化を図ってほしい」と激励の言葉がありました。児童生徒の教育の充実のために頼もしい応援団がそばにおられることに対して心強く思うとともに、本校への温かい支援に感謝の気持ちでいっぱいになりました。私たち教職員一同も新たな気持ちで児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じた教育活動に取り組んでいかなければならないと強く決意した次第です。

今年度、新しい取組として、「ボッチャ選抜甲子園エントリー」「不二越工業高校との交流及び共同学習」「ゆめ水族園の実施」等を予定しております。新しいことにチャレンジすることで、子供たちの知的好奇心をくすぐり、学ぶ意欲の向上につながることを期待しております。児童生徒会の今年度のテーマが「何でも挑戦!笑顔があふれる楽しい学校!」です。子供たち、教職員ともに挑戦する気持ちを大切に様々なことに取り組んでいきたいと考えております。

今後ともご指導ご支援いただきますようよろしくお願いいたします。


かねてから工事をしておりましたランチルームが完成しました。右半分が増床した部分です。窓越しから入る日差しが暖かく明るく、楽しい給食の時間となっています。